ボルヘスの「七つの夜」の中で、「陰影礼賛」という本を書いた、という話があって、いったい何の事だろうと思ったが、購入予定本のリストにあったこの本の事だと気がついた。
何年か前に本屋で見かけたものの、買うタイミングを逃してそれっきりになっていたのだが、これも何かのタイミングかとネット書店で探したものの、既に絶版となってしまったようだった。
しかし運よく、古本での購入ができ、ようやく手に入れることができた。
これは、ボルヘスの5冊目の詩集とのこと。
ボルヘスの詩集は「創造者」ぐらいしか知らなかったので、これが2冊目である。(「創造者」は図書刊行会の世界幻想文学大系の15巻目として手に入れたが、今は岩波文庫で手に入る。)
詩が何であるかについて、たぶん答えは見つからないのだけれど、ボルヘスの詩は短編小説と源流を同じくする幻想的なイメージと、もう一つは個人的な思い出にあるような気がした。
原語でなければ分からない言葉の響きは失われてしまうが、言葉で組み立てられたイメージは何とかわかる気がする。