この本もまた図書館で借りた。
タイトルが全て「かな」っていうのも人を食った付け方だと思うが、やはり現代史の総括&ノスタルジーが続いていて、痛々しくなってくる。
そんな中でも見るべきところがあるとしたら闘病や老いに関するところだろうと思った。
たぶん昔読んだ橋本治氏は、ちょっと上の先輩がする話のようなもので、同時代的には面白かったけれど、互いに年を取るとそれもなかなか苦しいものがある。
「桃尻娘」を始めとする小説群は、10代の心には響くかもしれないが、今やそれも遠い昔の思い出となってしまったという事なのだろう。
だから、変わらぬちょっと上の先輩としては、「老い」や「闘病」というテーマが相応しい、という事なのかもしれない。
だがこれは、個人的な橋本治氏への向かいかたの話であって、作品への評価とは言えないかもしれない。
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