雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

告白と呪詛/シオラン


否定しつくす

告白と呪詛

告白と呪詛


シオランの最後の著作。
だが、全てを否定する、生を災厄と捉える、そういった姿勢は、まったく変わらない。
むしろ、自らの全てを否定する姿勢も、死をさえも否定しているようだ。
歳をとると円くなるとか、悟りの境地に至るとか、そういったこととシオランは関係がない。
何かが衰えてしまうのではない。
否定してもし足りない、否定し続けることでの存在のありよう、そんなことを思う。