詩が読みたい、というのはどういう欲求なのか。
松浦寿輝氏は、今や芥川賞作家であり、評論でもあれこれ話題を振りまいているらしい。
興味が無いので、正確なことや詳しいことは知らない。
ともあれ、松浦寿輝氏の詩集「ウサギのダンス」が読みたくなったのだ。
特に「物語」という散文詩である。
出だしの
一人称の物語はここで終わる
最初に読んだとき(恐らく十代後半)、これでやられてしまった。
キラーフレーズではないが、その一言だけで、ぐっとつかまれてしまう言葉が、松浦寿輝氏の詩にはあったのだ。
(他の、小説や随筆、評論に無い、と言っているのではないけれど)
例えば「ウサギのダンス」という作品では、こんな感じだ。
にんげんとりわけ女と禿頭の男を避ける季節が続いた
だが改めて読み返してみると、何か遠近感のようなものがない気がした。
言葉のイメージの積み重なりがフラットな平面に点在しているかのようだ。
何故なのかは判らない。
読み手のイメージの乏しさなのかもしれない。
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収録作品が異なる。
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