自分の中でどうした訳だか、江戸文学ブームが来ている。
柏木如亭は文政期の漢詩人である。
この本は様々な食べ物と、それにまつわる旅の思い出を書き記した随筆とでも言えよう。
短い文章の中にちらちらと見える食道楽っぷりと、寄る辺の無さそうな旅の思い出が、何だか楽しい本だ。
様々な魚が登場するが、中でも塩漬けの魚(鱈、鮭、鰯、甘鯛、小鯛)を女性に喩えるあたりのセンスはニヤリとさせられる。
それぞれの食べ物にちなんだ漢詩もなかなか良い。
ちょっと書に仕上げてみたくなるが、どうだろうか。
- 作者: 柏木如亭,揖斐高
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/08/17
- メディア: 文庫
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