何となくチャトウィンが気になったので、図書館で借りてみた。
とても不思議な本だ。
ノンフィクションのようなのだが、フィクションのようでもあり、ある種の哲学書のようなものにも思える。
アボリジニたちの土地と移動と歌に始まり、人類進化の過程における大移動、或いは歩くことの意味をめぐる考察が挟み込まれる。
そして、人類の起源と共食いに関する考察。
チャトウィンは、この本で空間的広がりと、直交する時間の広がりを旅しているかのようだ。
短篇集では判らなかった、ノマド的なチャトウィンの姿が見えたような気がする。
人間は根源的に移動する生き物であり、自由と楽しみは定住生活の中には無く、遊牧民的生き方にある、そう言っているようだ。
- 作者: ブルースチャトウィン,Bruce Chatwin,芹沢真理子
- 出版社/メーカー: めるくまーる
- 発売日: 1994/07
- メディア: 単行本
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- 作者: ブルース・チャトウィン,Bruce Chatwin,北田絵里子
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2009/02/27
- メディア: 単行本
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