ありふれたものでさえ

- 作者: つげ義春
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1992/06
- メディア: 文庫
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旅日記と夢日記。
どちらも本人にしか判らない。
夢日記を分析するのは不粋な気がする。
いくつかの記述はそのまま作品になっている。
夢におけるリアリティが、作品の非現実さになっているようだ。
旅先のイラストもそうだ。
おそらく写真で見るとなんと言うこともない風景が、つげ義春の手で描かれたイラストになると、奇妙に歪んだ風景になっているようだ。
だが、それは、誰もが経験することだろう。
旅行先で撮った写真をふと見た時に、その時の記憶のフラッシュバックとは別に、何か違和感を覚えてしまうようなことは無いだろうか?
旅行先に限らず過去の写真に覚える違和感、確かにそこにいたはずなのに、何となく居心地の悪い感じ、そんなことを思い出す。