2010-03-05 ブロディーの報告書/ホルヘ・ルイス・ボルヘス 物語 親近性ブロディーの報告書 (白水Uブックス 53)作者:ホルヘ ルイス ボルヘス白水社Amazon いつ読んだのか覚えていない、というか、読んでいなかったのかもしれない。 ボルヘスの短編集であるが、誰かから聞いたといった書き出しが印象的だ。 どちらかというとリアリズムっぽい書き方だと思うが、スパイスのように幻想的なもの、ありえない事が織り込まれている。 例えば表題作だが、盲目で四肢の無い王が現われる。 それは何を意味しているのか? ボルヘス的な幻想の質と、シュルレアリスムのデペイズマンの感覚とは、親近性があるような気がする。