雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

なぜ今、仏教なのか/ロバート・ライト

マインドフルネスを探っている。 若干、面白いのだけれど、どうしても読み通せない。 表現が回りくどいのか。 期間延長したけれど、半分ほど読んで返却してしまった。 なぜ今、仏教なのか 瞑想・マインドフルネス・悟りの科学 (ハヤカワ文庫NF) 作者:ロバー…

緑の歌/高妍

細野晴臣のDaisy Holiday!にゲスト出演されていたので知った。 はっぴいえんど、細野晴臣、村上春樹、そういったものに触れながら揺れ動く心を描いてるエッセイとフィクションの間のような漫画。 たぶん10代の頃に読んだらベストに挙げていたかもしれない。 …

マインドフルネス/ハーバード・ビジネス・レビュー編

どんなものかと借りてみた。 最近の健康ですら企業業績のパラメータとして取り込もうとしている流れからすると、 おそらく近いうちに日本の企業も飛びついて導入するのだろうと思った。 それは誤った使い方なのだけれど、マネジメントに対する特効薬のように…

insight/ターシャ・ユーリック

確かラジオで紹介していたのを聴いて、図書館で借りてみた。 自己認識、マインドフルネス、そういったキーワードの本だと思う。 参考になる部分もあれば、そうでもない部分もあり、いったん内容は留保する。 病んで辞めてしまった後輩が、マインドフルネスを…

レジリエンス入門/内田和俊

何となく借りてみた。 最近、時々聞くキーワードであるが、レジリエンスとは回復とかそういう意味らしく、耐ストレスについての本である。 しかも、ちくまプリマー新書であり、悩める10代向けの内容だと思う。 覚えておくべきはエリスのABC理論、ABCDE理論だ…

「静かな人」の戦略書/ジル・チャン

台湾でベストセラーになったビジネス書らしい。 どこで薦められたか覚えていないが、何となく電子書籍で買ってみた。 外向的性格と内向的性格を対比しながら、内向的性格の人がどのようにビジネスの世界でやっていくのかというノウハウ本である。 試しに自分…

ことばの花束/岩波文庫編集部 編

前から気になっていたので借りてみた。 寺山修司の編んだ名言集も癖があって好きだが、教養の王道のような岩波文庫で編んだらどうなるんだろうと気になっていた。 古今東西の古典から引いてきた365編は、なるほど王道らしい感じはした。 うなずけるのもあり…

伊豆の旅/川端康成

ふと、川端康成が読みたくなって借りてみた。 あまり熱心な読者ではなかったが、何冊かは読んだことがある。 しかし、名作と名高い「雪国」や「伊豆の踊子」は読んだことが無い。 避けていたわけでもないが、食指が伸びなかったのもまた、事実である。 せっ…

ペスト/アルベール・カミュ

名作といわれる作品には、名作と言われるだけの理由があるけれど、それを読むべき時はいつなのかが分かっていない。 今まで読んでいなかった名作を読んだときに、この作品はもっと早く出会うべきだったと思う時と、今だからこそ出会えたのだと思う時がある。…

寂庵説法/瀬戸内寂聴

昨年、逝去されたニュースを聞き、1冊も読んだことが無かったことを思い、また忘れていたのだけれど、ふと思い出して図書館で借りてみた。 始めて読むのだからどの本でもよかったのだけれど、何となく朝のラジオで一言の説法をされていたのが懐かしく、タイ…

拡張現実的/川田十夢

ふと、川田十夢氏の文章をまとめて読んでみたくなって衝動買いした。 確か2週間ほど前の夜だったと思う。 オンライン書店というのは有り難いもので、注文した数日後にはポストに配達されていた。 TVブロス誌の連載を元にまとめた本だった。 オンライン書店だ…

日本ぶらりぶらり/山下清

図書館で何となく借りてみた。 山下清氏の貼り絵は、日本のゴッホとも称されるが、今でいうところのアウトサイダーアートだろう。 恐らく私が生まれる前の頃の事だと思うが、日本中で流行したようだ。 そんな山下清氏が文章を書いていたとは知らなかったので…

たったひとつの冴えたやりかた/ジェイムス・ティプトリー・ジュニア

おすすめされたので借りてみた。 過去の人類の歴史を調べている学生が図書館司書におすすめされた本を借りるという設定で話は語られる。 現在から見ると遠い未来で、物語から見ると遙か昔に、人類が異星人とファーストコンタクトした話、という風に纏められ…

ヴァニラの木/ジョルジュ・ランブール

これもまた「小説のシュルレアリスム」シリーズの一冊。 ブルトンの「シュルレアリスム宣言」にランブールの名前は出てくるのだが、実際日本語で読めるのはこの一冊だけではないだろうか。 思潮社のシュルレアリスム読本の中にも、人物録に名前はあるものの…

流れのままに/フィリップ・スーポー

シュルレアリスムの本を読み漁ったころには、既に手に入らなくなっていた小説のシュルレアリスムシリーズなのだが、最近、ふと思い出して検索してみたら手に入った。 便利な世の中になったものだ。 スーポーはブルトンとの「磁場」でしか読んだことが無かっ…

同志少女よ敵を撃て/逢坂冬馬

話題になってた本を借りてみた。 とは言え、3か月待ちだった。 借りたら一気に3日で読み終えてしまった。 あらすじを書くのは無粋だが、第二次世界大戦における独ソ戦に巻き込まれ、狙撃兵として成長していく少女の冒険小説といった体だが、ウラヌス作戦、…

スタンフォード式 最高の睡眠/西野精治

気になったので図書館で借りてみた。 睡眠の重要性について、実際のところ分かっていなかったのだと思わざるを得ない。 今にして思えば、夢を見ない時期が続いたのは質の低い眠りによって十分なノンレム睡眠だったのだ。 黄金の90分は忘れないようにしよう。…

豆くう人々/長谷川清美

気になったので、図書館で借りてみた。 世界中の豆料理を取材している。 巻末の方のリストを見ると本になっているのはその一部という事にも驚く。 中南米、アフリカ、中東、東欧と、料理として、メジャーでない国や地域も多く含まれていて、人々の日常食とし…

霊長類ヒト科動物図鑑/向田邦子

何となく図書館で借りてみた。 物語を読む気が起きなくて、随筆のようなものばかり手に取ってしまう。 そういえばと思ってプロフィールを確認したら、1929年生、1981年没、亡父とほぼ同い年、そして没年を追い越してしまっていた。 死者は歳を取らない。 久…

おひとりさまの老後/上野千鶴子

この本もまた図書館で借りた。 おひとりさまのとは言いつつ、老後生活におけるノウハウ本である。 以前読んだ上野千鶴子氏の本は記号論をベースに世間風俗に切り込むような論調だったが、そういった気配はない。 おひとりさまの老後 作者:上野千鶴子 法研 Am…

闇を讃えて/ホルヘ・ルイス・ボルヘス

ボルヘスの「七つの夜」の中で、「陰影礼賛」という本を書いた、という話があって、いったい何の事だろうと思ったが、購入予定本のリストにあったこの本の事だと気がついた。 何年か前に本屋で見かけたものの、買うタイミングを逃してそれっきりになっていた…

七つの夜/ホルヘ・ルイス・ボルヘス

久しぶりにボルヘスを読み返す。 テーマは「神曲」「悪夢」「千一夜物語」「仏教」「詩について」「カバラ」「盲目について」 1977年ブエノスアイレスのコリセオ劇場での講演である。 恐らく78歳、自分の周りの年上の方々と比べてしまうが、ずっと瑞々しい感…

スティル・ライフ/池澤夏樹

久しぶりに何となく読み返す。 芥川賞を受賞した時は大学生の頃で、当時の友人から薦められて読んだ。 当時、読んでどう思ったのか覚えていない。 だが、単行本は今でも本棚に眠っているだろう。 表題作「スティル・ライフ」と「ヤー・チャイカ」の2編が収め…

夜のミッキーマウス/谷川俊太郎

日曜の午後に何となく読み返してみた。 谷川俊太郎の詩の良さが分かったのは、30代も後半の頃からだった。 西脇順三郎の詩Catullusにもあるように、詩は「髭のない少年」のためにあるのではないといったところか。 ともあれ、この詩集は自身の解説にもあるよ…

6Bの鉛筆で書く/五味太郎

子供の絵本で五味太郎氏の名前は知っていたが、エッセイを書いているとは知らなかった。 インタビュー記事を見かけて、それでちょっと興味を惹いた。 読んでみるとなるほど面白い。 良い意味で力の抜けた文章で、すんなり入ってくる。 だが、所々におやっと…

中世かわらけ物語/中井淳史

ちょっと見かけ、気になったので図書館で借りてみた。 日本の中世における「かわらけ」という雑器をめぐる本である。 そもそも、かわらけとは何かから始め、形態の違いから作り方の違い、使い方、地域の差などを考察していく。 今でこそ、産業革命後の大量生…

うつ病のことが正しくわかる本/野村総一郎 監修

引き続きうつ病の知識をつけていく。 図解もあり、さっと概観をを把握するのに良かった。 うつ病のことが正しくわかる本 西東社 Amazon うつ病のことが正しくわかる本【電子書籍】[ 野村総一郎 ]価格: 1188 円楽天で詳細を見る

リセット/watari

ちょっと読んでみようかと借りてみた。 なるほどなと思う部分も多々ありつつ、わからない部分もある。 それはつまり程度の差なのか、個人の差なのかは、よくわからない。 だがこういった体験記を読める程度には回復しているのだろうとは思う。 リセット 私は…

井上井月/春日愚良子 編・著

この本は1992年の初版本だが、恐らく96年ぐらいに買ったのだと思う。 今でこそ、井月についての本が何冊も出ているが、当時はこれしか手に入らなかったのだと思う。 井月の名前を知ったのは、つげ義春の「無能の人」の第6話「蒸発」である。 故郷を捨て、長…

ニューロマンサー/ウィリアム・ギブスン

いつ買ったのか覚えていないが、装丁が奥村靫正氏の昭和63年の6刷である。 サイバーパンクという言葉も、昭和だったのかと思うと、感慨深いものがある。 今さらあらすじを説明したところで何も意味はないし、登場するガジェットやらギミックを解説したってつ…