雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

日本の面影/ラフカディオ・ハーン

久しぶりに、ラフカディオ・ハーンを読む。

この本はハーンの日本賛美の本である。

そうでない読み方ができないぐらい、日本を持ち上げているので、読んでいる方が気恥ずかしくなるくらいだ。

それにしても、いつから日本賛美のTVが、こんなに溢れているのだろう。

ちょっと前には、自虐的な日本再発見番組があったことが関係しているのだろうか。

日本というラベルを自分というラベルと重ね合わせ、承認要求とナルシズム、自信の無さの裏返し、誰かに認めてほしいと願っているのは、誰なのか、そして何故なんだろうか。

日本人がする日本賛美の言説にかすかに漂う気持ちの悪さは、錯覚ではないと思っている。

何かを隠して、何かから目をそらすような素振りが、そこにはあるような気がする。

だが、ラフカディオ・ハーンは、日本に何を見ていたのだろうか。

そこにあるのは、日本の幻に過ぎないのではないだろうか。

 

新編 日本の面影 (角川ソフィア文庫)

新編 日本の面影 (角川ソフィア文庫)